« 2019年に観た映画(DVD含む) | トップページ | 2020年の目標 »

2020年1月 5日 (日)

2019年に読んだ本

2019年は79冊の本を読みました。100冊には届かなかったです。通勤がないからどうしても増えない。本を読むためだけに電車に乗る、ということもやって見るべきかな。

5つ星

日本への警告 > ジム・ロジャース著

この本を読むと途中で日本を抜け出したくなる。
ジム・ロジャーズは今は日本への投資はできないと嘆く。もう全て日本株のポジションから手を引いた。
借金まみれて国債と札を増刷。やがて円の価値は落ち、日本の魅力はなくなっていく。
オリンピック後の危うさも警鐘の一つ。
古い政治体質から抜け出せず、例えば中国のイノベーションには全くついていけない。
今もし子供に第二外国語を学ばせるなら絶対に中国語だと確信して自分の娘にも中国語を学ばせるためにシンガポールに移住してしまった。
投資術では「お金持ちになるのに必要なのは情熱だ!」と言い切る。「小さな変化に気づいたならその変化の背景を探ってみる。それがやがて大きなトレンドになるかもしれない。」

<三体> 劉慈欣著

とてつもないスケール。先入観で「中国人が書いたSF」と思って読むとき気持ちよく裏切られる。
残念ながら本書は3分作の1作目。後を引くので2020年刊行予定の次作が出てから読んだ方がいいかも。
かなり宇宙やら科学というか物理の法則やら、素粒子の話やら、理系で勉強した人には楽しめるものだと思うが、どうでしょうか。著者が元々コンピューターエンジニアであったとされるが、そんな経験が随所に現れて、ITをやっている人にも面白さが倍増していると思います。
解説に出てくるが...「神狩り」と「星を継ぐ者」はそれぞれ30年前と20年前に読んだが、確かに書いてある通り、本書で感じたワクワク感があったことは間違いない。そういう意味では次回作が出るまで何か読みたいのならぜひ「星を継ぐ者」を読んだ欲しいです。これもとてつもないスケールでした。

<一億円のさようなら> 白石一文著

話が粛々と進みながら最後にさわやかな終わり方をした。残り数ページで「このまま終われるのか?」と心配になったけど杞憂でした。
自分は宮本輝が好きなのだけど、読み進めるうちに白石一文さんのこの小説は私の好きな内容と展開でした。ビジネスで政治的に追いやられ、地方に移り住んで門外漢の仕事を始める。その経緯などとても興味深い。
読後に、この後の彼らの人生について想像する時間が必要で、いい意味で後を引く作品です。

<第160回直木賞受賞 宝島> 真藤順丈著

沖縄小説を読んでいると自分が沖縄側(?)の人間になり、なんとなく呟く独り言も喋れない沖縄弁になってしまうから不思議。
本土の人間にはわからない沖縄の(まさに今)問題の根本の部分が見えてくる。
「テンペスト」、「沖縄処分」と併せて読むとよーくわかる沖縄の歴史。中国、日本、そしてアメリカ、再び日本に翻弄される沖縄。ここではアメリカと日本の戦後史になるけど、そこに立ち向かう若者たちの活動。
辺野古問題は対岸の火事のようにニュースで見ているけど、これを読むと本当に切実な問題なんだ、と改めて認識します。沖縄万歳!


4つ星

<バラ色の未来> 真山仁著
IRを巡って政治家と地方の町長、新聞記者、そしてビジネスとの交錯した攻防。
IRの問題点がよく浮き彫りにされている。いま、日本でもIR候補地が名乗りを挙げ、それに伴って国会議員への不正献金問題で揺れている最中。
2015−2016年に書かれた小説だが、2019年を予感していたかのようだった。

<犯罪者> 太田愛著
よく練ってある作品。読み応えがありました。企業の陰謀との戦い。自己犠牲をした一人の男。そして一気に逆転劇。

<妻のトリセツ> 黒川伊保子著
自己啓発というカテゴリーにしてしまいましたが..自分的には奥様とはまったくちゃんと向き合っていないことにしっかりと気付きました。
自分を変えていくという意味では自己啓発になります。女性の心理と男どもの考えは全然違うんですね。私は妻の話に論理的に応えようとしていましたが、それは全く違っていた。同調をもとめられていたとは。と言ってもまだまだちゃんとできない私です。

<壺霊> 内田康夫著
このシリーズ初めて読みました。引き続き読みたいと思った。
今回は京都の裏側を垣間見れた。しかし本来の仕事のレストランの紹介をもっと知りたかったなぁ。

<羽田圭介、クルマを買う。> 羽田圭介著
芥川作家の羽田圭介が様々なクルマに突撃(でもないけど)、いやアポなしでディーラーに行って試乗しまくり、それぞれの車の特徴を分析して、最後にとあるクルマを購入にいたる実際のお話。小説家だけだけに文章がしっかりしていて小説を読んでいるかのように楽しめた。
買う気のないクルマも乗ってみたら良かったり。商談の際にメーカーの個性が出て、高級外車と日本のメーカー(これも悪くない)のセールスの違いも納得感。そして最後に選んだのがとある中古車でした。
これと「ポルシェ太郎」を一緒に読むと最高に楽しいです。私もディーラー巡りをすることになってしまいました(笑)

<ポルシェ太郎> 羽田圭介著
淡々とした日常にポルシェが入ってくる。著者が日常感じている、高級スポーツカーに老人が乗っている様は面白い。そしてやはりかっこいい奴が乗るべきだ、と自分がポルシェオーナーに。
零細企業の社長としてビジネスの難しさや行き詰まりは共感されるが、それで「なんでポルシェ?」という疑問を抱かせることも目的なのだろうか。
もしかしたらありがちなポルシェオーナーなのかもしれない。自分が年齢的にポルシェを乗っても格好つかない、ということも実感したりして。

<国士> 楡周平著
プラチナタウンの続編、というよりは派生編。
昨今問題になっているコンビニフランチャイズ問題を考えながら読むと色々理解できる。(本書はカレーチェーン店)
フランチャイジー側とフランチャイザー側のそれぞの立場がよく分かる。これをプラチナタウンに強引に結びつけて、日本の農業の将来を明るく描くところが面白い。

帰去来> 大沢在昌著

かなり面白い。没入した。
太平洋戦争の結果で大きく違ってしまった二つの世界をまたいでの犯罪。警察官として強くなって行く女性主人公。
大沢在昌氏の新しい世界が楽しめました。

<仮想通貨はどうなるか バブルが終わり、新しい進化が始まる> 野口悠紀雄著
さすが野口先生
仮想通貨を経済学的に、しかもしっかりと技術まで習得されて解説。結論は「証拠金取引をしない」「海外送金を目的とするなら意味がある」ぐらいでしょうか。日本はブロックチェーン技術でとても遅れている。
しかし未来には夢があります。マイクロペイメント。課題は課税だそうです。

<AX アックス> 伊坂幸太郎著
これは面白かった。普通の人がこんな力を持っていて、奥さんが怖い。最後にそうきたか。

<熱き血の誇り> 逢坂剛著
逢坂剛の真骨頂。スペイン&ギター&サスペンス。そこに製薬会社と宗教法人がからんでくるとなんだか内容が発散しそうだ。
個人的にはギターとスペインについては理解できているつもりなのでそこはすんなり入るから、あとは社会問題の部分。さすがに文庫でも上下巻になるだけのボリュームになってますね。
正直スペインギターをここに持ち込まなくても充分な内容なので、これらは分けて書いてもらっても良いのだけど、そこは逢坂さんの特徴なので私はこれで充分楽しめましたよ。

 

 

 

|

« 2019年に観た映画(DVD含む) | トップページ | 2020年の目標 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 2019年に観た映画(DVD含む) | トップページ | 2020年の目標 »