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2018年1月 2日 (火)

2017年に読んだ本について

2017年読んだ本について

 

目標の100冊には及ばず78冊でした。

理由は簡単。通勤がないから、読む時間はほぼ自宅で寝る前に集中。寝る前はストレスフリーにしたいのでビジネス書や自己啓発はあまり読まず自然と小説が中心になってきます。おかげで小説はかなり読めた。

車移動が多かったのでAudibleが大活躍。これ、スマホのアプリで朗読をダウンロードして聞けるんですが、相当ボリュームがあります。今回も「読書」とはしていますが、実際には聞いたものも含まれます。

 

さて4星以上をリストします。ちなみに読んだのが2017年であって古い本も含まれます。(※は星5つ)

小説

<恋歌> 浅井まかて著(※)

読み始めはあまり期待していなかった。歌人をテーマにした明治時代の小説と感じたから。 ところが時代が江戸末期の水戸藩に飛んだ瞬間、惹きつけられた。

そして起こる藩内の対立。その犠牲になる女たち。グイグイ引き込まれて最後に驚きの事実。 そんなことが実際に水戸藩で起こっていたことは事実なのでしょうけど、明治時代への国の混乱の中に一般の人は知らないことなのでしょう。


<この胸に深々と突き刺さる矢を抜け> 白石一文著(※)

こんな小説初めて。主人公の内面を中心に物語が展開する。

頭の中で様々な思いや考えが文字として記録されているような。

ストーリー自体はよくある小説なのだろけど、人間の思考ってこんな感じ、と自分でも思う。 経済の話や哲学に脱線をするが、それも人の思考の中にあることだと思うし、(知っていることもあるが)これはかなり勉強にもなる。 自分を取り囲む人々との関係、自分の(おそらく)未来との邂逅。ガンになったからこそ見えてくるもの。

<メガバンク絶体絶命> 波多野聖著

メガバンク最終決戦がかなり面白かったのでこちらも購入。

ある程度の金融知識があった方が楽しめる内容。

こういう緊迫したビジネスの話はビジネスから離れた今、リアルに面白い。

<悪魔の封印―眠る株券> 波多野聖著(※)

古い株券の謎...

現代ビジネスとビジネスが日本で立ち上がった時代の話が交錯して面白い。

「銭の戦争」と「メガバンク」シリーズをそのまま自で行った内容。そこにスイスの銀行が絡まって一層面白く仕上がっている。

<天使の囀り> 貴志祐介著

奇妙で気持ち悪くて恐ろしい。 けど前に進まないと気が済まない、という内容。

腐ったり、溶けたりするのが嫌な人は読まないでください(笑)。 地球上の全ての生き物を動かしているのは遺伝子でありDNAだ、とわかっているけど、こんなにはなって欲しくない。

<いつか陽のあたる場所で> 乃南アサ著

音道貴子シリーズをほぼ読んでしまったので新しいものを。

人に話せない過去をもつ二人。 表に出られない理由があり、ひっそりと生きている。 小さい街に起こる様々な人間模様。 いつまでもこの世界にいたいと思う。

<ラスト ラン> 角野栄子著

あまり期待してなかったけど引き込まれた。

70歳にしてバイクでどこでも行ける。そして邂逅する過去の少女。一緒に旅行をすることで自分の過去に向き合い..。途中ちょっと鳥肌立ちました。(ちょっと怖い…意外..かな)

<終わった人> 内館牧子著

いやぁハマった。まさに年齢的に自分が近づいている。その気持ちがよくわかる。 若い女に恋をしたり、大学受験にチャレンジしようとしたり、悪あがきをしながらだんだんあるべき形に近く。 そしてITビジネスのチャンスに乗り...

自分の仮想未来みたいで笑いながら楽しめました。 さすが内館さん

<佃島ふたり書房> 出久根達郎著

佃島の話、というのに惹かれて読み始めた。

古本屋の歴史。 あまり期待していなかったに、気がついたら引き込まれていた。

過去の出来事から今に到るまでの佃島を中心とした素敵な話です。

<鋼鉄の叫び> 鈴木光司著

特攻隊にまつわる物語。その物語自体は素晴らしい。おそらくかなりの取材をしたのでしょう。 話したくない人たちもたくさんいたことはこの小説を読んでいてもわかる。

そして驚く邂逅と事実に行き当たる。 そこに不倫となる恋愛が意味もなく絡まっているところがどうかな、と思ったけど。

<福音の少年> あさのあつこ著

焼死した女子に関わる謎、という形で冒頭が始まる。そもそもこの立ち上がり自体がよくわからない。登場人物の位置づけ自体が謎。 そして過去に戻ると本来のストーリーが始まる。 単純な高校生のラブストーリーかと思ったら...

そして最後に先ほどの謎の部分に戻り、ストーリーが完結する。

<草花たちの静かな誓い> 宮本輝著

私の好きな宮本輝ですが、今回は西海岸。

たまたま英語が話せる主人公にアメリカで財産が相続される、という設定。そして亡くなった叔母の娘を探す。 ちょっとした推理小説みたいな展開だけど、そうでもない。

アメリカ社会にある、日本ではあまり考えられない問題を題材にして考えさせる。

今回のこだわりは「スープ」でした。そのスープをもっと掘り下げてもらえるとよかったなぁ、と個人的には思います。

<火花> 又吉直樹著

ごめんなさい、全然期待していなかった。

オーディオブックにて「読んだ」からかな。 堤真一がナレーション。これが(本を読んでないのでなんともわからないけど)大当たりだと思う。

怒りの部分なんかとても迫力があり。 内容も堤真一の語りでよくイメージが伝わってきた。 芥川賞って、自分の経験というか専門分野あたりでしっかりと描ききれば取れるものか、と関心。

<上と外> 恩田陸著

圧倒的なスケールと発想。

南米のとある国での紛争と地球とういうか人類というか、はるか昔から脈々と続くとある種族。 展開の早さも良いし、意表をつく展開でもあり、読み応えがあった。

<BT’63> 池井戸潤著

これはもしや浅田次郎の「地下鉄に乗って」ではないか、と思ってしまった。

池井戸さんのいつもの金融でもなく、びっくりするようなどんでん返しでもなく、切ない過去を巡る旅のような内容。

あまりにも切ないままに終わってしまうのが寂しい。 しかし昔はあんなに簡単に人を殺せたのか?と感じてしまったのは私だけですかね。 とにかく面白いことは間違いないけど期待とは少し違いました。

<神の涙> 馳星周著

原発問題とアイヌを題材にした作品。

馳星周のグイグイ引き込み、間髪を与えないタイプの小説とは全く違う、ゆったりとした自然の中での文体。 きればアイヌについてより踏み込んでもらえればもっと興味を持って読めたと思う。

<イモータル> 萩耿介著

インドが題材だった、というそれだけで手に取った。

しかし中身は哲学書ではないか? インド+哲学+謎  という3つの要素をうまく描ききっている。 哲学に関しては素人には難解なのが課題です。 最後は割と展開がわかってしまうところもあるけど秀作です。

<暗手> 馳星周著

今年、馳星周を何冊か読むことになったのはこの作品のためです。

以前、台湾野球の八百長を題材にした作品が面白かったが、今回はイタリアサッカーの八百長。

日本のサッカー界にはない(と信じている)が、ヨーロッパの大きなリーグ以外は「あるんじゃないか?」と思わせる内容。しかも日本人をターゲットにしたため、日本人でヨーロッパに渡ったサッカー選手の日常やら、悩みやらを赤裸々に記述されており秀作だった。

<復活祭> 馳星周著

2017年6月に文庫化されたからか、突然書店で目について買ってしまった。

馳星周は1年に1回ぐらい無性に読みたくなる作家。めんど臭いことは忘れて、とりあえず小説のスピード感に身をゆだねたくなる時だ。

本書は前編(生誕祭)があるが、こちらは読んでいなかった。ITと金融という組み合わせで前作はバブルで本作はITバブル。

思った通り展開が早くどんどんと進展する。主人公達が罠にはまりながら苦悩して打開策を考え、また潰される。 最後に誰が勝ったのかわからないぐらい完膚無きまで打ちのめされる。 これぞ馳星周。

<天子蒙塵> 浅田次郎著

蒼穹の昴は長い読書生活の中でも一番素晴らしいと思ったものの一つだ。そしてここから様々な作品を継続的に執筆している浅田次郎氏。それらは必ず読むことにしている。

溥儀の目で、その妻の目で中国と日本を見る場面が多いが、清皇帝の成れの果ては自分が強い意思を持つことができなくなってしまう構造的な腐敗だろうか。

これまでの作品に出てきたヒーローたちも少し絡みながら、思い出しながら読み進めた。

浅田次郎氏の中国語を少し交えた(正しく理解はできないけど)文体が私は好きです。

<神の手> 久坂部羊著

安楽死問題に正面から取り組んだ意欲ある作品。

日本が(正しい表現でないかもしれないけど)安楽死に関しては後進国。あるいは慎重な国である。 筆者は「破裂」でも安楽死の問題を取り上げており、テレビで見ていたのでこの作品も素直に入り込めた。 あとは政治と医療の闇の部分が小説を面白くしている。

自己啓発、ビジネス、実用

<ミレニアル起業家の 新モノづくり論 > 仲暁子著

駅の書店で買って、ちょっと遠出をした時に一気読み。

ある程度他の知識で知っていたことはあったが、若い起業家としてちゃんと全体をまとめているところが気持ち良い。 そして(たまたま自分も)起業をしたばかりで手探りの中、ある程度の尺度になる情報が満載されていた。「トライブ(共同体)」をテーマに、自分の心地よいトライブを探して発展に繋げるベースとなる考え方。新しいビジネスの発展に期待。

<30日でくせ字がきれいになおる ペン字練習帳> 中塚翠涛著

なんとなく本屋で目にして、いつもの向上心で買ってしまった。普通なら「積ん読」になるわけなんだけれど、今回は早起きして1日2ページ、を真面目に取り組んだ。

なんだか自分の字ではない気がするのだけど、バランスとか跳ね方とか、色々自分の自己流に全く違った形に感動もする。 しかしそのまま書けるようになるわけではなかった。

でも集中して朝に15分、字を書くこの良さは感じました。

<万年筆で極める美文字> 青山浩之著

美文字に続いて購入。伊東屋に2回通って自分に合った万年筆を購入した。

万年筆って力の入れ具合にこだわれる、ということに気がついた。

これも朝の集中に良かった。

<SPRINT 最速仕事術――あらゆる仕事がうまくいく最も合理的な方法> ジェイク・ナップ著

1週間(5日)でビジネスを立ち上げる。ちょっとした工夫とメンバーの人選で実際にできる。

本書を読んでいるとビジネスを立ち上げる勇気が湧いてくる。西海岸らしく、マックとiPadを前提としたプロトタイプの話も納得だ。

一つ課題があるとすれば、ベンチャーの場合人選が難しい。そして外部の人を5日間拘束することができるのか?でもフレームワークは間違いないです。

 

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