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2009年6月23日 (火)

神尾真由子とロシア・ナショナル・フィルハーモニー交響楽団

6月19日にみなとみらいホールで行われたロシア・ナショナル・フィルハーモニー交響楽団 のコンサートに行った。

目当ては神尾真由子のチャイコフスキー「ヴァイオリン協奏曲」。観客のほとんどがそうだったのではないか?

まずはチャイコフスキーの「ロミオとジュリエット」から。静謐なそしてシャープな演奏だった。

そして神尾真由子の登場。すでに彼女からはオーラが出ているのを感じた。昨年は同じ曲目を五嶋みどりで聞いた。神尾真由子のヴァイオイリンは図太い。特に低音の力強さには圧倒された。そして繊細な高音。このバランスを見事に表現出来ている。

指揮者はウラディーミル・スピヴァコフ。ヴァイオリン奏者とのことで、アメリカツアーで彼女も指導を受けたことがあるようだ。とても難しい抽象的な表現をするようで、彼女の楽器をやおら手にとって「こう弾くんだ」とばかりに1フレーズを弾いてくれたとのこと。「分かったか?」と聞いた彼に対して、神尾は「分からない!」と言ったとか。その時点ですでに大物の片鱗。

しかし彼女の演奏と、日本人としてチャイコフスキーコンクールで優勝したという実績。なんか追っかけになりそうな予感がした(爆笑)。

そして後半はチャイコフスキーの交響曲5番。たまげた。正直、神尾真由子を聴きに来たのに、ウラディーミル・スピヴァコフの指揮とこのオケのレベルの高さに度肝を抜かれたのだ。

ウラディーミル・スピヴァコフは冷徹な印象を与える指揮をしていた。指揮棒で突き刺すような動きに、楽団員を見る厳しい視線。まるでムラビンスキーを彷彿とさせる(といってもYouTubeで見ただけです)。

そしてなにより演奏が完璧なのだ。全てのパートは細かくコントロールされ、音の緩急や強弱は流れるように余韻を残す。そして全体のバランスがよくまとまっている。

目をつぶって聞いていると山並みが見えた。靄のかかる山々。雲が幾重にも流れている。その雲はそれぞれのリズムでゆったりした波長で山をうねっている。それぞれの雲は少しずつ異なる波長で、明るい雲もあり、薄暗い雲もあり、しかしすべてが統率を取れた美しい流れを醸している。山はどっしりと悠然と構えて睥睨しているのだ。

結成が2003年、当時のプーチン大統領の肝いりで立ち上がった歴史の浅いオーケストラだが、よくぞここまで鍛えたものだ。ロシア人の演奏家の実力も相当なものなのだろう。

しかし冷静に考えるとまだまだこのオケの味、というものが出てくるのはこれからだ。完璧主義は逆に面白みに欠ける。そう、楽団員はほとんど笑わない。冷たい印象だった...。

いずれにしても終わってからの観客の驚きは並大抵のものではなかった。そしてアンコールはなんと3曲。

Classic003

そして私は終わってからの神尾真由子のサイン会にしっかりと並んでいたのでした...。今月出したCD,パガニーニの「24のカプリス」のCDにサインをいただきました。

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