« メトロポリタン美術館のフェルメール2 | トップページ | メトロポリタン美術館のフェルメール4 »

2008年3月12日 (水)

メトロポリタン美術館のフェルメール3

Ny212

「眠る女」は別の部屋にあります。最後に手に入れたアメリカの富豪ベンジャミン・アルトマンがメトロポリタン美術館に寄贈する条件として「自分のコレクションを貸し出さない」と言い残したそうです。したがってこの絵は一角が閉鎖されない限り必ず鑑賞することが出来ます。部屋が違うのはおそらくアルトマン・コレクションを集めて展示しているからでしょう。

この女性は酔って眠ってると解釈されています。根拠は下にあります。左下の部分が焦げ茶色になっていますね。よく見ると下のテーブルクロスが透けて見えます。これはガラスなのです。左下にかけて細くなっているでしょ。これはワインのデキャンタなのです。

Ny213

つまりワインを飲み干して酔いつぶれているわけ。左上に絵が掛かっていますね。キューピットの足跡だと思われます。そして仮面が転がっているのです。キューピットは当時、愛の象徴。そして仮面は不誠実。それを掛け合わせると「失恋して酔いつぶれている女性」という解釈です。

更に奥の部屋には男性、ドアには犬が描かれていたことがX線写真で分かっています。朽木氏によると、それによってこの絵はとても曖昧になった、と説明しています。男性が描かれているとたとえば次の解釈が成り立ちます。
1 その男性に失恋した
2 ドアには鍵がぶら下がっており、酔って眠ると人が来たときに不用心だと、という教訓

しかし敢えて消し去ることによりその意味が分からなくなり、むしろ見る我々側にその解釈を押しつけたことになるわけです。

|

« メトロポリタン美術館のフェルメール2 | トップページ | メトロポリタン美術館のフェルメール4 »

New York」カテゴリの記事

絵画」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« メトロポリタン美術館のフェルメール2 | トップページ | メトロポリタン美術館のフェルメール4 »