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2010/02/20

ヨムマラソン

Book086

吉田誠一 著

ブーレポイント:9

日経新聞のサッカー記者。先日確かに日経新聞で吉田氏の記名記事を見た。

「42.195kmの脳内活劇」と副題があるように、実際レースの間中にランナーがどんな事を考えながら、あるいは感じながら走っているのかをのぞき見ている気がした。

メインはベルリンマラソンに挑戦した時のレース中。ワクワクしながらベルリンに到達し、スタートを切るまで。走り始めたら、まず何で自分がマラソンに挑戦したのか、どんなところでトレーニングを積んできたのか、そんな回想が頭を巡る。

2回目のベルリンマラソン。1回目ほどの緊張感がない。「慣れは退化の始まり」とある名指導者の言葉が思い出される。

ベルリンの街並みを走りながらサンディエゴの「ロックンロール・マラソン」を思い出す。手賀沼でのトレーニングで覚え込ませたペース。しかしペースは惑わされて少しオーバー気味だ。

サッカー記者だけにオシムの言葉も思い出す。「サッカー選手には休息も必要だなどど言われているが、そんな事はない。休むのは引退してからにして欲しい」。マラソンは人生だ。辛いことも感激もある。そしてオシムもサッカーは人生だと言っている。

マラソンでも「踏ん張りどころ」がある。たとえば30キロ地点で体力が落ちてきたとき。しかし全てのスポーツの試合では踏ん張りどころだらけ。どこまで行っても踏ん張りどころしかないのが。マラソンも楽ではない。いつも踏ん張ろう。

サッカーの話がもう一つ。Jリーグのある強化担当者の話だ。30メートルダッシュをする場合、強いチームは最後まで全力で走りきる。Jリーグレベルでもそうでないチームは最後の5メートルで力を抜いてしまう。それが1年積もるとどうなるか。トレーニングでは手を抜かない。300メートルのダッシュでも、1キロの坂道練習でも。最後まで全力を尽くすのが力をつける練習なのだ。

ベルリンマラソンはオーバーペースを後悔しながらも思わぬ良いタイムで走りきる。そしてヨーロッパからの帰りにネス湖マラソンに出場。

羨ましいことにスコットランドのネス湖まで、イギリスでのサッカー試合観戦をしながらの移動だ。イングランドには4部リーグまで92のプロクラブチームがある(日本は37)。吉田氏はこの全てのクラブチームのスタジアムで試合観戦をするのがライフワークなのだそうだ。いずれ達成されたときには本になるのだろう。楽しみだ。

そして地はインバネスのネス湖に。このレースはずっとコースの脳内活劇。ペースメーカーを探し、ネッシーを探し、ベルリンの6日後なのに自己ベストを出した。

翌日コースに出かける。とても良い言葉がある。「マラソンランナーは走りながら、その土地とコミュニケーションを取っている。良い関係を結んでいる。深い関係を結んでいる。」

自分の足で直接土地を踏む。それはダイレクトに脳に働きかけるのだろう。浦安ハーフではディズニーの外側を駆ける。名護では山を越え海を感じる(それに人も)。

さぁ、東京マラソンで自分は何を感じるのか。

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